五月病

1)  五月病について

 
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中医学講師 張 立也より

 五月病という言葉は広く知られていますが、実は医学用語ではなく、決まった概念や定義はありません。五月病とは元来、大学入学後の学生が、5月連休後くらいから鬱的な気分に見舞われ、無気力な状態になる事からついた症状の総称です。

 【主な症状】

身体の症状 : 眩暈、頭痛、動悸、肩こり、強い疲労感、

          朝起きにくい、体調を崩しやすいなど

精神的症状 : 抑うつ気分、イライラ、不安感、不眠、

          食欲低下、やる気がでないなど

 これらは、「五月」に限らず、また、新入生や新入社員に限らず、一般人にも見られるものです。春になると、上記の諸症状がひどくなるケースが多いようです。実際、店頭での相談にもこういった愁訴が多いようです。

 ※※「中医学での考え方」※※

 爽やかな春 ― 5月。春の主気は「風」であり、その性質は「動」であり、「肝」に属し、「木」の季節であります。自然の陽気が伸びやかに生長していますが、体の動きは依然と冬」の「静」から完全に甦れない状態にあり、季節の節目には「気機の乱れ」が生じやすいのです。気候が正常であれば「和風養人」※1ですが、風の過剰と不足は病をもたらし、「風邪」となります。さらに「風邪」は「寒」と「湿」と合わせて、「気機の乱れ」や「木克土」などによって、精神的な不安感、肝胆系と脾胃系の症状を起こしやすくなります。従って、養生学者は「肝主春」の規律に基づき、「肝の疏泄条達」を大切にし、春には「調肝理気養血」の薬を服用して、季節の寒暖変化に適応し、健康を保つことができると提唱しています。

また、満州族には、『春先に木鶏湯を飲めば、この一年の健康が守られる』という伝承があり、春における肝の養生がいかに大切かということがわかります。

 ※1 和風養人 : 穏やかな風、のどかな風のことで、主に 春風という。和(内風を和ませること)により、春の季節に 合わせた養生ができる。

 ※※「五月病の対応法」※※

 「一年の計は春にあり」。春に十分体を鍛え、陽気をためて、心身のバランスを取り、一年間を元気で過ごしましょう。

◆ 季節や新たな環境に適応する

 「疏(調)肝理気養血」・・・木鶏丹・ミンハオ・開気丸・逍遙丸・天王補心丹・シベリア人参・香ロゼア

 ◆ 梅雨向け脾胃の働きを強める

 「健脾和胃除湿」・・・健胃顆粒・勝湿顆粒・瀉火利湿顆粒・補中益気丸・晶三仙

 ◆ 夏ばてを予防し体力を保つ

 「養陽補気建中」・・・衛益顆粒・補中益気丸・麦味参顆粒・西洋人参