汗疱状手湿疹

掌や指に生じた小水疱性の皮疹で、湿疹の一型です。小水疱は主に指の側面に発症し、2週間で落屑します。水痘が吸収されると鱗屑緑を生じ、ときに比較的大きく剥離することもあります。再発を繰り返し、痒みを訴えることもあります。
体表の発汗のような湿熱性ではなく、手足の冷えを伴うことが多い。緊張により掌蹠に発汗しやすい人や、局所多汗症で指掌に汗の多い人にも、小水疱、紅斑、丘疹を生じることもあります。乾燥すると亀裂を生じ痛くなります。湿疹化して指掌全体に及んでいる場合もあります。
また本症の一部は、金属性接触皮膚炎の局所的なものもあります。
汗疱状白癬(白癬菌の証明)、膿性汗疱(ブドウ球菌の証明)、掌蹠膿疱症との識別が必要です。
1)誘発因子
  発汗が基礎にあり、そこへ接触すると湿疹化します。金属アレルギーがある場合は原因となる歯科金属などの検索が必要です。接触するものは、玩具、運動用具、白墨、レジスター、布地、新聞、チラシなど、様々のものがあります。
ストレスの関与もあります。
2)皮膚科的治療
  金属アレルギーが証明されたら、歯科金属等を除去しますが、全くなくなるわけではありません。一般の湿疹と同様にステロイド外用剤や尿素軟膏を塗り、痒みに対しては抗ヒスタミン剤を内服します。ストレスが原因と思われる時は、弱い安定剤を内服させます。
3)漢方治療
①小水疱が多発している場合は、五苓散を用います。数日で小水疱はなくなります。
②水泡のない場合は、指掌が汗で湿潤していれば、防己黄耆湯を用います。皮膚が乾いてきます。
③その後湿疹化し、ほてりがあれば三物黄芩湯、乾燥が強く亀裂があれば温清飲
④神経的因子が強いと判断されるときは柴胡疎肝湯を用います。