漢方での蕁麻疹の治療法

中医学での蕁麻疹の考え方
蕁麻疹はまず急性と慢性に大きく分けられます。急性の蕁麻疹の原因の主は、体表が何か反応してしまうもの(外風)によるものか、食べ物等の反応(消化器の不調)です。一方慢性蕁麻疹の原因の主は体の中での反応(内風)や体質虚弱です。いずれにしても蕁麻疹は症状が出たり引いたりと、変化が激しい皮膚疾患です。中医学では風のように動き、変化が大きいという特徴で「風邪(ふうじゃ)」が原因として考えます。

蕁麻疹の治し方
まず急性の蕁麻疹ですが、勿論漢方でも対応できます。急性の場合、その反応が「風と冷え」「風と熱」「風と湿」「消化器の不調」等によって、処方を組み立てて対応します。ただ現実、店頭にご相談にみえる蕁麻疹は西洋医学、つまり病院で抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤、ステロイドの外用剤等を使用している方がほとんどで、ずーと飲みつづけなくてはならないのか?という不安から、またある方は、数年飲んでいるが止めるとまた発症する、またある方は、効かない、効かなくなった・・・などほとんどが慢性蕁麻疹です。なので今回は慢性蕁麻疹を中心にしていきます。

風熱型・・熱邪が原因によって起こる蕁麻疹
赤みやかゆみが強く、蚊に刺されたあとのような膨疹がたくさん広がったタイプで、一番多い蕁麻疹です。お風呂後や運動後など、体が温まった時に発症、悪化する場合が多く、季節も梅雨から夏に多くなります。アレルギー剤を飲んでいても効かない、飲まなくなると再発する等、慢性化する場合があります。
基本的に蕁麻疹はアレルギー疾患ですので、様々な原因によって「ヒスタミン」という遊離物質が増え、赤みや痒み、膨疹がでできます。ヒスタミンは掻くことでまた遊離し急増するので注意が必要です。
漢方薬では「消風散」や「涼解楽」などをよく使用します。

風寒型・・寒邪が原因によって起こる蕁麻疹
赤みや膨らみは比較的少なく、鳥肌のような症状が多いのが特徴です。一般的には寒冷蕁麻疹と言われ、冷たいものを食べたり飲んだり、冷たい風にあたたったり、寒さや冷えが原因で起こりまので、秋から冬に多くなります。
寒さ、冷えが原因ですので、身体を温めてあげることが大切です。漢方薬では「桂枝湯」や「桂麻各半湯」などをよく使用します。

気滞型・・ストレスが原因によって起こる蕁麻疹
蕁麻疹はストレスにも密接に関わっています。イライラ等でヒスタミンが遊離されるからです。仕事が忙しくなると蕁麻疹が発症したり、人間関係や環境の変化で蕁麻疹を引き起こす人もみえます。
ストレスは気の巡りが停滞するので、漢方薬では疎肝薬の「柴胡疎肝湯」や「療方調律」などを用います。

衛気虚型・・皮膚、粘膜のバリア機能の不足によって起きやすい蕁麻疹
皮膚に接触すると・・時計やベルト、バッグを下げていた部位、爪で引っ掻くとミミズ腫れのように蕁麻疹になるタイプです。
中医学では体表、粘膜を守るバリア機能の低下と考えます。このタイプは他に花粉症や喉が弱い、季節、温度の変化に弱い等あります。漢方薬では衛気を高める「衛益顆粒」をよく用い、体質改善をします。

陰虚火旺型・・肌、粘膜の潤い不足によって起きやすい蕁麻疹
のぼせや手足のほてり、目のかわき、熱感があり、舌が紅く、苔が少ない、口が乾き冷たいものを好む。このタイプは中医学では体の中から津液を増やして潤いを与えてあげる漢方薬「知柏知黄丸」等を用います

営気虚、陽虚型・・邪気を追い払う力、エネルギー不足によって起きやすい蕁麻疹
疲労によって悪化しやすく、倦怠感や食欲不振、疲れやすいといった症状をともないます。かゆみはあまり強くなく、発疹もそれほどひどくなりませんが、出没を繰り返して、数年続くのが特徴です。
この場合は「人参養栄湯」や「金匱腎気丸」等を用います。

いずれのタイプでも慢性蕁麻疹を改善するには、食養生と生活養生が基礎です。店頭では食養生について詳しくご指導させていただいてますので、お気軽にご相談ください。

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