卵子の老化とは

女性は30後半から急激に妊娠率が低下するといわれています。中国の古典の中にも「腎(じん)は女性の生殖能力を司る。腎気は7の倍数の年のに変化をもたらし、35歳になると腎気が衰えはじめる」と書かれています。肉体的には髪が細くなり、ボリュームがなくなり、肌の張り、艶がなくなり、おりものが少なくなる等の症状がでてきます。現代医学でいえば、加齢とともに卵巣機能が低下し、卵子の数が減少すると同時に卵子の質や着床率も低下します。卵子が減少するスピードも個人差があるように、中医学でのの衰えにも個人差があります。
これらの衰えの差の原因は、運動、睡眠などの生活習慣や、仕事、家庭内の環境からのストレス、食事の質等が考えられます。ストレスの多い人、暴飲暴食、タバコ、カフェイン等は漢方では「肝鬱」「オ血」「痰湿」といった、妊娠にもしずらい邪が発生します。そしてこれらは卵子の老化を早め、質を悪くしてしまいます。

漢方では、卵子の老化や質を改善することがある程度可能です。中医学では「抗老防衰」という考えがあって、老化は本来もっている「腎」の力、すなわち生命力の衰えであると考えます。 「腎」には「先天の腎」「後天の腎」があります。 「先天の腎」とは生まれもっったもので、変えることは出来ず個人差がありますが、 「後天の腎」は食べ物から得られるもので、食養生をしっかりして、胃腸をいたわり、自然で旬の食べ物をいただくことによって得られることができます。漢方薬の補腎剤は「先天の腎」を補うことができ、食生活を見直すことで「後天の腎」を補うことができます。即ち、漢方と食物で卵子の老化や質を改善することが可能なわけです。
次に大切なことは、全身を巡る血液を補い、運行をよくして、血の停滞を改善してあげることです。子宝に恵まれない方の多くは微小循環が悪く、子宮、卵巣にうまく血液が循環していません。またHMG-HCG注射をしている方は血栓ができやすいこともありますので、血液を流れやすくして、詰まりをとることが大切であり、中医学の活血化瘀は重要です。
まとめれば、中医学では卵子の老化を防ぐことは可能で、そのためにはまず生活習慣を改善し、 「補腎」「活血」を中心とする漢方を活用することです。そして、たとえ数は少なくても、質のよい卵子が育つ環境つくりが何より大切です。加齢に伴う卵子の老化は自然の流れですが諦めないで、美容、体のためにも是非漢方をおすすめします。