甲状腺機能低下症(橋本病)

甲状腺ホルモンを作り出す甲状腺が自己抗体によって攻撃され、甲状腺ホルモンが不足してしまう病気です。甲状腺ホルモンは代謝速度をコントロールするホルモンで、不足によって疲労感や冷え症、皮膚の乾燥、うつ様症状等身体機能自体が低下した症状を引き起こします。
甲状腺機能低下症は女性に多く、最近では若い女性にも多くみられ、成人女性の10人に一人ともいわれ、不妊症の原因のひとつにもなっています。

原因・・・本来細菌やウイルス等の外敵を退治するため攻撃する抗体が、自分自身を攻撃してしまう自己抗体による攻撃で甲状腺が破壊される自己免疫疾患です。関節リウマチ、シェーグレン症候群等と同様に女性に多いことから女性ホルモンが関係しているとの仮説はありますが、今のところ解明されていません。

症状・・・疲労感、だるさ、筋力の低下、眠気、冷え症、体重の増加、皮膚の乾燥、汗の減少、無気力、抜け毛、便秘等、元気が不足した症状がでます。

病院の治療・・・根本治療は原因も不明なので、残念ながらありません。対処療法として、甲状腺ホルモン薬(チラーヂンS,チロナミン等)を用いた甲状腺ホルモン補充療法が治療の中心です。

漢方治療・・・中医学の立場から甲状腺機能低下症の症状をみたとき、まずは気虚との関連が深いと考えます。気虚とはエネルギー不足の状態であり、このエネルギーが不足しているので、元気が足りない、身体を温めれない、気持ちも沈む、だるい等の症状があらわれると考えます。
気虚になる原因に物質、成分が不足した陽虚という体質があると考えます。
よって漢方で甲状腺機能低下症を治療していくには、この気虚陽虚を治す、気と陽を補う処方を考えていきます。陽を補うのは鹿茸が最適です。気虚の原因の精の不足も補ってくれます。
また気を補う代表的な処方は十全大補湯です。
慢性的に経過して体質改善を目指したい場合は、漢方薬をおすすめします。