逆流性食道炎①

逆流性食道炎とは
日本における逆流性食道炎の罹患者は高齢者(特に女性)に多いですが、最近では若い患者さんも増加しており、近年増加傾向にある疾患です。増加の原因は様々ですが、1つに食生活の欧米化が挙げられます。例えば、高タンパク食である欧米スタイルの食事は多くの消化酵素を必要とするため、胃酸分泌の増加をもたらします。また肥満による内臓脂肪の蓄積は胃を圧迫するため、胃酸の逆流が起こりやすくなります。従って治療においては薬物療法だけでなく食事や生活の改善も重要になります。
医学的に逆流性食道炎は胃食道逆流症の一部とされます。胃食道逆流症とは、胃の内容物が食道へ逆流して起こる病気を総称したものであり、逆流性食道炎はその中でも下部食道に粘膜障害を認める疾患を指します。解剖学的には下部食道括約筋(LES)の機能障害により、内容物を胃の中に溜めておくことができずに逆流してしまう疾患です。LESの機能低下にはアルコールや喫煙なども影響します。
逆流性食道炎の代表的な症状は「胸やけ(みぞおちより上部に焼ける感じのする症状)」や「呑酸(口の中まで酸っぱい水が込み上げる感じのする症状)」で、その他にも狭心症と紛らわしい胸の痛み、慢性咳嗽、嗄声などがあらわれることもあります。

医療機関での治療方針
逆流性食道炎は胃酸を抑える治療が効果的です。しかし、胃酸以外のものが逆流することによる不快感などもあるため、胃酸を抑える治療に加え生活習慣を整えることが大切になります。
①薬物療法:H2ブロッカー・プロトポンプ阻害薬による胃酸抑制など
②生活習慣改善:食事はあっさりしたもの、食後はすぐに横にならない、寝るときは左側を下にする、ダイエットをする、禁煙または減煙する など
③手術療法、内視鏡治療