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糖尿病

 膵臓ランゲルハンス島のβ細胞から分泌されるインスリンは、からだの各組織で、栄養素が円滑に利用されるために、なくてはならないホルモンです。インスリンは、とくに糖代謝と深くかかわっていて、血糖降下作用は、その働きのうち代表的なものとして知られています。
 糖尿病とは、このインスリンの分泌、あるいは作用が不足することによっておきる病気です。
 糖尿病には大きくわけて、二つのタイプがあり、成人型糖尿病、若年型糖尿病と呼ばれます。一般に前者は40歳以降の肥満した人に多く、後者は20歳前の正常か、やせた人に多いとされています。しかし、この分類は年齢によるものではなく、病気そのもののタイプが違うのですから、40歳以降に若年型糖尿病がおこることもあれば、20歳以前に成人型糖尿病がおこることもあります。
 この二つは、主に進行の速度に大きな違いがあり、若年型では急激に悪化します。成因についても全く異なると考えられ、若年型では特定のウィルスの感染なども、原因の一つとされています。
 また、15歳未満でおこる糖尿病を、とくに小児糖尿病と呼ぶこともあります。
 糖尿病患者全体のうち、若年型の占める割合は約5%程度とされています。

原因 
 糖尿病の人の多くは、生まれつきインスリンをつくる能力が不じゅうぶんな素質をもっているといえますが、他の多くの遺伝病とは違い、環境しだいで発病を阻止することができます。
 発病を促す条件としては、次にあげるようなものがあります。
(1)肥満
(2)感染
(3)妊娠
(4)ストレスや薬剤
 (1)(2)(3)のほか、精神的ストレスや、けがや手術などの肉体的ストレス、副腎皮質ホルモンや降圧利尿剤、経口避妊薬(ピル)などの薬剤の服用といったものも、糖尿病の発症因子と考えられています。

症状 
 糖尿病の自覚症状には、次のようなものがあります。
・のどがかわく
 暑くなくてものどがひどくかわき、水をたくさん飲むようになります。当然尿量も増えます。のどのかわき・多飲・多尿は糖尿病の症状として、一般に初期から現われるものです。
・食欲・体重の変化
 食欲は盛んで、人によっては、いくら食べても空腹感があるとか、とくに甘いものを欲したりします。成人型の多くは肥満していますが、病気が進行するにつれて、とくに若年型では急激に、やせてくるようになります。
・からだがだるい
 全身がいつもだるく、気力がなくなります。自覚症状として一番多いものです。
 このほか、眼が疲れやすくなり、かすむ(ひどいときには見えなくなることもあります)、傷が化膿しやすい、湿疹などができやすい、手足がしびれる、神経痛、歯槽膿漏、性欲減退、月経異常などがみられます。
 以上のうち現われる症状、また現れ方は人によって違います。一般に成人型では、初期にはほとんど自覚症状を欠き、進行も非常に緩やかなため、気づかないこともあります。
 しかし、若年型や小児糖尿病では、症状がひどくてはっきりしており、おこり方も急激です。

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糖尿病の漢方薬治療
 糖尿病の発症過程を下記のように3段階に分け、その段階によって処方していきます。

Ⅰ期 Ⅱ期 Ⅲ期
燥熱傷津 燥熱傷陰
気陰両虚
肝腎陰虚
気血陰陽皆虚
抵抗期 膵臓の
機能障害期
膵臓の
器質障害期




体格正常あるいは肥満、体力中等以上、はっきりした三多症状(多飲、多食、多尿)はない。食欲旺盛、口渇、口乾、口粘。便秘気味。舌紅。脈正常あるいは有力。 多食、多飲、多尿、やせ、倦怠脱力、口苦咽乾。便秘。舌紅、苔黄厚乾燥あるいは黄膩。脈数あるいは数無力あるいは洪大あるいは弦数。 多飲、多尿、食欲低下あるいは多食、体重激減。無力、口乾、便秘、腰膝軟弱、インポテンツ。舌絳紅無苔あるいは舌暗淡、乾燥光苔、脈細数。





血糖がやや高い、尿糖がある、あるいはない。コレステロール、中性脂肪が高い。膵臓機能が正常あるいはやや障害されている。 血糖、尿糖の上昇が持続コレステロール、中性脂肪が高い。膵臓機能障害が軽度あるいは中度。 血糖値が明らかに増加しつつあり、尿糖が多い、あるいは少ない。中性脂肪、コレステロールが高い。血液の粘度が高い。膵臓機能の障害が重度。


清熱生津 清熱生津、養陰益気 益気養血、滋補肝腎、活血化瘀
西


ほとんどいらない。 症状によって西洋薬と併用する場合もある。 西洋薬との併用が必要である。

漢方薬局からのアドバイス
・食生活で注意したいこと・・・食養生をしないで糖尿病の治療はないと言えるもので、とても大切なことです。適切な一日の摂取カロリーを守り、過食を避けて標準体重を維持するようにしましょう。また一日30品目の食品を目標に、三大栄養素といわれる糖質、たんぱく質、脂肪をバランスよくとるように心がけましょう。一回の糖質量が多くなったり、食事間隔が短くなると、食後に高血糖を引き起こすことがあります。食事は規則正しく1日3回ほぼ5~6時間の間隔で食べましょう。
・運動とストレス解消・・・適度な運動は、体内のブドウ糖をエネルギーとして消費することができます。積極的に体を動かすことを心がけましょう。運動といっても特別なことをする必要はありません。車を使わずに歩く、なるべく階段を使ったり、坂道を歩くという方法で1日8000歩を目標に歩くことを習慣化して毎日実行しましょう。

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